*ご注意*
てぶろからイラストと、その時浮かんだネタ(言葉)をこちらに持って来ました。
わけあってキクコの胸元にしがみついているオーキドがいます。
ギャグというより、ややシリアスです。
惚れた弱みに仕方なく……
「何があったんだい?」
「なんでもない。」
「嘘をつくんじゃないよ。」
「……なんでもないんじゃ。」
「だったら離れなよ。」
「嫌じゃ。」
「まったく我がままだね。」
「キクコ。」
「なんだい?」
「杖が当たって痛い。」
「そう思うなら離れなよ。」
「大丈夫じゃ。キクコの柔らかいむ――」
「オーキド!!」
本当に何を考えているのかわかりゃしない。
落とした本を拾おうとしたオーキドに近づいた途端、
開かれたその本に挟まっていた物を急いで拾い上げたと思ったら、
突然、あたしにしがみついてきて……。
理由を言ってくれなきゃ、なんて声をかけたらいいのかわからない。
あたしに何ができるのかもわからない。
ただただあたしの胸元にしがみついて、苦しそうな表情をしている。
こんなの初めてだ。
……いつまでこうしていればいいのだろうか?
よけなかったあたしもあたしだけど、
はっとした顔でこっちを見られたら
思わず動揺してしまうじゃないか!
惚れた弱みに仕方なく、
しばらくこのまま身を任せ、
あんたにあたしを譲ってやるよ。