ポッキーを食べよう!

 

「キクコ〜♪」

「うるさいねえ。」

「ずいぶんなあいさつ――。」

「あたしはいそがしいから……。」

「のおお、そんなに早く扉を閉めることはないじゃろう!?」

「リーグまで来て、あんた、暇なんて1秒もないだろうに何しているんだい!!」

「今日はこの日じゃ〜〜!!」

「はあ?チョコレート?」

「一緒に食べ――。」

「ゲンガー♀とゲンガー♀とゲンガー♂とゲンガー♂とどれがいいかい?」

「ひどいのう。じゃあ、キクコで!」

「……ひどいのはあんたじゃないのかい。」

「まあまあ、お茶でもどうぞ。」

「勝手にあたしの部屋に入るんじゃないよ!!」

「チョコを食べるのは久しぶりじゃのう。」

「無視をするな!」

「ほれ、キクコも座って一緒に食べよう。」

「なんであたしが――。」

「うむ、何とかの日と助手の皆が噂をしていたのでな。聞いてみたところ、一緒にこれを食べる日だと…………。」

「まあまあだね。」

「キクコ。」

「これをさっさと食べた方があんたがさっさと帰ってくれるんじゃないかと思ってねえ。あんたと言い合うのは、無駄に疲れるんだよ。」

「年か?」

「!!今すぐ回復させたばかりのあたしの子たち全員をここに呼んでやろうか!?」

「いいぞ。助手の皆がなぜかたくさんくれたのでな。6箱もあるぞ。」

「余計なことをしてくれたもんだ。」

「キクコのところへ行くと言ったら、少し無言になった後、『お気をつけて。早めに帰って――いえ、どうぞごゆっくりなさってください。』と言っておった。」

「それは賢明じゃないねえ?」

「甘いものもいいもんじゃ。キクコももうちょっと甘くなってくれてもいいと思うがのう。」

「……。」

ボンッ!ボボンッ!!

「おおおっ!みんな、元気じゃったか!?」

「笑っている場合かい。あんたのこと見て、みんな目を光らせているよ。フェフェ。」

(チョコレートだああ!!)

ドタ!!

「はっはっは、そうか、そうか。皆、これが好きか。」

「あんたたちねえ。でも、そういうところも嫌いじゃないけどね。」

「わしの事は好きか?」

「ぐっ!ごほっ、ごほっ!!」

「だ、大丈夫か?すまん。冗談が過ぎたかのう?」

「冗談!?もう、帰れ!!」

「え?あっ?キクコ。」

そして、閉め出される。

 

(まったくあのジジイ!本気なのか何なのか……あたしはあいつと静かに一緒の物を一緒に食べているだけで十分なのに――。)

(ふう。また怒らせてしまったか。でも、何かしゃべっていないと、手が出――いや、なんというか心ざわめいてしまってな。)

 

今後、この2人は――。

ポッキーを 見るたびあなた 思い出す

のであった。