わしの楽しみ
コツコツと靴音を立てて
長いポケモンリーグの廊下を歩いている。
おまえに会いに歩いて行く。
(今日は何を言われるんじゃろうか?)
どこからそのような言葉が出てくるのか、
毎回つっかっかってくるばかり。
たまには優しい言葉を
ごくわずかでもかわいい仕草を
求めるのは
ダメなんじゃろうか?
そう口に出して言えば、
何十倍にもなって言い返されるのだろう。
例えそれを分かっていても
どこかしら、からかってしまいたくなるのは
幾分かのいじわるな心持ちを時々外に出してしまうのは
きっとおまえのことが気になるからじゃ。
昔から、いや昔とは別の意味で
近づきたくなるからじゃ。
ひとり我がまま勝手なことを
心に秘めて
「なんだい?また来たのかい!?」
という
お決まりの文句を聞かせてもらおう。
おまえの姿を見るために、
おまえの声を聞くために、
おまえと共に話すために、
わしはおまえに会いに行く。
呼ばれずとも、行きたいと思う時
わしはおまえに逢いに行く。