温かい光

 

突発的にTボーン大佐とおつるさんの話

*完全なる妄想ネタです。お気をつけ下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ああ、救えないのか・・・・・・。)

(わたしの力では――。)

己が手を見つめる。

これまで来た道を思い返す。

自分の正義を改めて見つめ返す。

その夜眠りについた。夢を見た。

光の中に人――。

輝かしい。美しくも温かく優しい光・・・・・・。

目を覚ました翌朝。

本部の中庭で、こんなにも早朝に立つ人の影。

日光に照らされて、昨日夢で逢った人の――。

「おはよう。アンタも早いね。」

振り返った相手と目が合ったが、口は開けなかった。

体中に湧きたつ思いは、消えることのない我が思い。

貫き通す正義の思い。

「ありがとうございます。」

丁寧にお辞儀をした。

そのわたしを不思議がってちょっと首をかしげながら、おつるさんが「そこはおはようじゃないのかい?」と軽く微笑んだ。

天使でも女神でもないが、この人のオーラには何かある。

自分の重ねてきた年月と経験以上の深い―例えばそのひとつを言葉に換えてみるなら―愛がある。

「はい、そうでした。おはようございます。」

わたしはまぶしい太陽に目を細めながら、おつるさんの光る姿を焼き付けるように微動だにしなかった。