恋人同士

 

*センゴクさんとおつるさんは恋人同士設定です。

*センゴクさんが元帥を引退した後という設定です。

*ギャグです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おれは勢い良く部屋に入る。

「よう!おつるさん!!」

おつるさんに会えて上機嫌なおれ。だが――。

「とっとと帰れ、海のクズ。」

「うるせえ、ダイブツジジイ。」

このところ、おつるさんの部屋に来る度に先客(こいつ)がいやがる。気にくわねえ!!!

「うるさいよ、アンタたち。」

「だってよお、おつるさんを愛するおれ!はともかく、じゃまなのはこいつだろう?」

「貴様こそ、毎日のようにおつるさんの邪魔をしに来おってどういうつもりだ!?」

「ああっ?おれはただ愛するおつるさんを愛するべく日夜かかさず愛を語りに来ているだけだぜ。歓迎はされても迷惑なんてこれっぽっちもかけちゃいねえよ。」

「はあ〜。一体どうしたら正反対の事を言いきれるのかねえ。」

「んだよ。おつるさん、ため息なんてついて、せっかくの可愛いハニーの顔が台無し・・・・・・。」

「おつるさんに触れるな!貴様――ッ!!」

センゴクの野郎が下そうとした鉄槌をおれはひょいと避けた。

(なんだこいつ。前から気にくわなかったが、最近はやけにおつるさんに張り付いてやがる。)

「てめえ、そんなに暇なのかよ?それとも元げんすい様が、まさかおつるさんの付き人にでもなったんじゃねーだろーなあ〜?」

「ほら。ドフラミンゴ、飴あげるから少しはおだまり。」

「おつるさんがくれる飴ならもちろんもらうけどよ、今日こそははっきりとさせてーんだよ。おい、センゴク、てめーはなんで・・・・・・。」

「おつるさんは渡さん!!」

「あ?」

「ちょっと、センゴク!」

どうしたことかおつるさんがセンゴクを止めるためにわざわざ椅子から立ち上がった。

「おれのおつるさんに手を出すな!!」

「???」

「センゴク!!」

おれはわけがわからなかった。何言ってんだコイツ?

「もう家に帰ってから構ってあげるから、センゴクももうお戻り。」

おつるさんの顔が赤い。するとセンゴクの野郎はおつるさんに強く言った。

「おれまでひよっ子扱いか!おつるさん!!おれだって今日と言う今日はこいつにどうしても言っておきたいんだ!これ以上は我慢できない!!」

「おいおいおいおい、何の話だよ?」

「いいか、良く聞け!おつるさんとおれは付き合っているんだ!それに同居だってしているんだぞ!それなのに貴様はいつまでもおつるさんに張り付いているんじゃねえ!!」

「あぁ!!?」

おれのこめかみがピクピクッとうずいた。この野郎、怒りのあまり語尾が悪くなってんじゃねーか。

「よくもこのおれに向かってんなことを言ってくれるじゃね――あ?同居?同居って今言ったか?」

「ああ、そうだ。おれたちは恋人同士で同居している。」

「同居・・・・・・。」

「っておつるさんは疑問を抱いている風じゃねーか!!」

「お、おつるさん!?」

「えっ?あ、ああ、同棲だと思っていたからね。あっ、でもそんなことよりアンタたち!!いいかげんにしないと洗って干すだけじゃすまないよ!!」

「同棲いいいい〜〜〜!!?ってーことはあれか、それがあれで、おつるさんとセンゴクがこーであーで・・・・・・。」

バッとおれはそこで布団をはねのけた。

「ゆ、夢・・・か・・・・・・?」

「・・・・・・って夢を見たんだよ、おつるさん〜〜〜!!」

「こら、人にしがみついて泣くんじゃないよ!!」

「おつるさん〜!おれという存在がありながら、なんであんな野郎と〜〜!!」

「だからわたしは何も知らないよ!アンタが見た夢ってだけだろう!?離しな!わたしは行きたい所があるんだよ。」

「あいつかー、センゴクのところだろ!?」

「書類を届けに行くだけだよ。」

「いかせねえ。おつるさんは今すぐにおれがさらっていく〜。」

「き、貴様ぁ!!おつるさんから離れろ!!」

「ほら、やっぱり向こうから来たじゃねーかー。」

「アンタの考え過ぎだよ!!」

こうしておつるさんを巡る騒動はこれからも続いていくのだった。