その名は“アイドル”

 

モリアの代わりに七武海招集会議に出席するため、海軍本部に来たペローナ。

迷っているうちに、お気に入りのかわいい子(ぬいぐるみ)が破けてしまう。

わんわん泣いているペローナの所に通りかかったのは、おつるさんだった――。

 

 

 

「これで直ったよ。」

「わあ〜ん、良かったあああ〜〜!!」

「ほら、いい子だからもう泣くのはお止し。」

「ずび・・・・・・と。」

「なんだい?」

「ありがと。ここにもマシな奴はいるんだな。」

「フッフッフッフッフッ、マシどころか、最高だぜ!」

「おまえは!?」

「ドフラミンゴ、勝手に入ってくるんじゃないよ。」

「まあいいじゃねえか、おつるさん。」

「『おつるさん?』」

「そうさ、おつるさんはここのアイドルなんだぜ!」

「ふ〜ん、じゃあ、アイドル、私はもう行くからな。」

「行っちまったな。と、いうか、素敵な愛称が付いたじゃねえか、おつるさん。」

「あんたが変なことを言うからだよ。」

 

その後――

 

「さすがはモリア様の席、大きくて広いな。」

「貴様、どこから入ってきた。」

「ギャー、いきなり後ろに立つな!」

「今、壁から・・・・・・。」

「おお、ヤギか。かわいいな!なんて名前だ?」

「人の話を聞け。」

「ところで、七武海の招集場所はここであっているのか?」

「ああ、そうだ。」

「ならいいや。」

「それで貴様は何者だ?」

「おや、ちゃんと来られたみたいだね。」

「あっ、アイドル!さっきは助かったぞ!」

「アイドル???」

「だ、だから、背後に寄るな〜!ネガティブホロウ!!」

「うっ、す、すみません。おれがおつるさんを好きですみません。」

「ん?なんだ、こいつ、アイドルのことが好きだって言ってるぞ?」

「あんたね、何をしているんだい!!」

「あれ?アイドル、顔真っ赤じゃないか。どうしたんだ?」