それが正義の

クザン

「本当にいそがしいよね。」

サカズキ

「どこがじゃ?」

ボルサリーノ

「暇そうだよね。」

クザン 

「いや、おれじゃなくて、あの二人が。 」

ボルサリーノ

「ああ?でも今度の休み、重なったみたいだよ。」

クザン 

「えっ?すごいじゃん!!何十年に一度あるかないかだよ。」

サカズキ

「大げさじゃの。 」

ボルサリーノ

「そうでもないよねェ。センゴクさん、一ヶ月も先のことなのに浮かれているからね。 」

サカズキ

「気持ちは分からんでもないがの。」

クザン 

「あらら、焼きもち? 」

サカズキ

「違うわ!」

   

当日――

 
   

クザン 

「……で、誠に申し訳ないです。」

つる

「三大将そろって失敗するなんて、珍しいね。」

サカズキ

「おつるさん、わしは何と詫びれば良いのか。 」

つる

「そこまで気にやむ必要なんてないよ。 」

ボルサリーノ

「せっかくのデートを台無しにしたんですから、わっしらの胸は張り裂けそうですよ。 」

つる

「デ……違うよ!ただ朝食を一緒に食べて、庭を散歩して昼食を摂って、ショッピングに少し行けたらって、それで、夕食はレストランで、それとーー。」

クザン 

「それと?」

つる

「本部に戻って来てからも、夜にいつもよりかは、ゆっくり話ができたらいいねって、言っていただけだよ。」

クザン 

「いえあのそれはまさにデートですよね?」

ボルサリーノ

「2人でデートプランを練ったんですか?気合いが入ってますねェ〜。」

サカズキ

「そこまで考えておるのに、わしらはわしらはなんて事を……!!」

クザン 

「おつるさんはかわいいなあ。前からかわいいと思っていたけど、恋をしてからさらに――。」

ボルサリーノ

「ほんとそうだねェ。わっし思わず戦桃丸くんみたいにおつるさんの頭を撫でたくなる衝動にかられる時があるよォ〜。」

サカズキ

「そう隠さんでも、わしらはおつるさんとセンゴクさんの味方じゃけえ。」

つる

「なんだい、あんたたちは!そんなに私をからかって面白いのかい!?」

クザン 

「からかうなんてとんでもない、愛でているだけですよ〜。まあ、センゴクさんのいない所で、ですけど……。」

ボルサリーノ

「最近のおつるさんは表情豊かだって、専らの噂なんですよォ。だから、わっしらもついね、うれしくて……。それでもセンゴクさんの前では控えてますけどねェ。」

サカズキ

「悪気はないんじゃ。でも、ますます輝いちょるおつるさんを見ると、どうしてもの。もちろん、センゴクさんの側ではそういう態度は全く出さんようにしちょるが……。」

センゴク

「ほう。最初から最後まで聞こえるような距離に私がいることに全く気がつかないということなのか、おまえたちのその言動の数々は?

 

つまりはおつるさんでさえもおれのことをみじんも気にかけてくれていないということであって、

 

おれはおれは別に今日のこの日をこれまでなく楽しみにしていたというわけではないのだが、

 

貴様ら、貴様ら、なぜ今日に限って3人そろって失敗をしでかてくれるんだ!

 

今日はおつるさんとの初デートの日だったんだぞ〜〜!!」

クザン・ボルサリーノ・サカズキ

「やっぱりデートだったんですね。」

つる

「……。」(顔真っ赤)

 

そして、デートに行けなくなってしまった2人でしたが、

別の日にどうにかして2人の休みが重なるように三大将がこの上ない実力を発揮してくれたので、

いつの日かまた2人の休みの日が重なり、デートは無事に始まるのだった。

 

終わり?