しょうゆとソース

 

「どういうことなんだ!?」

「どういうことだい!?」

「おつるさんがそうだったなんて幻滅だ。」

「私だってアンタがそうなら金輪際お断りだよ!」

「なんだと!?」

「なんだい!?」

「あー、なんだ?何をもめているんじゃ?」

「「目玉焼きにはしょうゆだろ!?ソースだよね!?」」

「……はあ〜、そんなくだらんことで争っておったのか。」

「くだらないとはなん――。」

「まずはいつもとは違う方を食べてみたらどうだ?」

「違う方はおいしくないに決まって――。」

「まるで新婚じゃな。」

「「えっ!?」」

「付き合っていた頃は、好きなようにかけていたから見過ごしておったが、いざ結婚したその初日に発覚する現象じゃろう?とりあえず新婚共、飯は座って食え!」

「「し、新婚じゃない!!」」

「おー、息もピッタリじゃのう♪いいから座ってわしにだまされたと思って、違う方を食べてみることじゃな。」